地元でひどい目にあっていたヒロインは、龍神様をひと目見ようと村を出ます。力尽きて倒れたところを龍神様に助けられ……、という話です。
龍神様のキャラクター説明に「面倒見がよく惚れっぽい」とあります。あらすじとこの説明だけでいい話ほぼ確定ですが、実際いい話でした。
何回も押しつけられた人間の嫁に数年で死なれていた龍神様が、龍神様のそばにいることだけを願うヒロインを嫁にする決意をしたら星酒が光ってめでたしめでたしです。
大筋はよくあるパターンですが、このシリーズの特徴である細かい描写の良さが積み重なり感動の作品になったと思います。
水晶玉で南の海を見る場面とか、壊れたランプを片づける場面とか。
注意したい事があります。
ヒロインが村でひどい目にあっていたわけですが、こちらの予想以上のひどい目でした。
罪人の烙印は文字どおりの烙印ですし、家畜小屋のような家に住まわされ、村の男たちの慰み者になっていました。
これらが地雷だという皆様方はお気をつけください。
それはともかく、タイトルコールの横文字はなんとかならなかったでしょうか。(また言ってる。)
和風ファンタジーに「アイリスクォーツプレゼンツ」って、ねぇ。