問題作です。この作品を聴いて頭をぶん殴られたような衝撃を受けました。
とある店に通って店主の彼と親しくなる話です。
この先、重大なネタばらしをするのでご注意ください。
いやし系の会話から物語が始まります。が、彼は何の話をしているのだろうか?と思う部分が混ざってきてだんだん不穏になっていきます。そして、彼からこの作品世界の真相が語られます。
彼はこの音声作品の中にいる存在で、彼が語りかけている相手、すなわち一般的にヒロインとか主人公とか呼ばれる存在は、作品の外側で音声作品を聴いている自分(聴き手)でした。
作品内の2人が別の次元にいるとは!!
まさにHigh Dimension、訳すと高次元!!
作品を聴き終わってそういうことか!!と頭を抱えました。
そういえば、彼の名前は高小路幻でした。
真相が語られるトラックのBGMがドビュッシーの「夢」で、改めて考えると伏線でした。
シチュエーション音声を聴くとはどういうことか、そして、作品の中に存在する彼と作品世界の外で作品を受け取る自分について考えさせられました。
この作品では、「シチュエーション音声を聴く際にヒロインと一体化するか、壁になって聴くか」という質問そのものが意味をなくします。
とんでもない作品でした。
結論
全年齢作品を甘くみてはいけない。